台風18号 本州北上 読売新聞の記事です。
首都圏 交通網混乱
愛知に上陸 2人死亡59人けが
台風18号は8日午前5時過ぎ、非常に強い勢力で愛知県知多半島に上陸し、その勢力を弱めながらも最大風速
25メートル以上の暴風域を維持して日本列島を北上、同日午後に東北地方に入った。9日未明には北海道に接近
する見通し。台風が上陸したのは2007年9月以来2年ぶり。茨城県土浦市、龍ヶ崎市などでは竜巻のような突風に
襲われ、民家の屋根が飛ばされるなどの被害が出た。
読売新聞の8日正午時点の集計では、台風18号の影響による死者は、埼玉、和歌山の2県で計2人。けが人は
愛知県で12人のほか、兵庫、静岡2県で各6人など計59人。
自治体の避難勧告を受けたり自主的に避難したりした人は、三重県の2171人など、東海地方を中心に全国で
約4200人となった。大雨などによる床上・床下浸水は計440件に上り、小中学校などの休校は約1万2700校に
及んだ。
また、首都圏を中心に交通網が大幅に乱れた。JR山手線が全線で一時運転を見合わせたほか、東北・山形・
秋田、上越・長野新幹線も一時運転を見合わせた。JR東日本によると、同日午前11時現在、影響人員は、新幹線
と在来線を合わせて計約229万人に上った。
JR東海などによると、午前10時過ぎに新横浜―小田原間で倒木があり、東海道新幹線が約30分間ストップ
するなど、上下線合わせて18本が運休した。
各地で停電も発生し、富山県内では計3万4000戸が影響を受けた。
気象庁によると、台風18号は正午現在、福島県会津若松の南南西約50?付近にあり、時速約50?で北東へ
進んでいる。中心付近の気圧は975ﾍｸﾄ・ﾊﾟｽｶﾙで、最大風速は30?、最大瞬間風速は45?で、中心の南東側
220?と北西側190?以内が暴風域となっている。上陸後、風速15?以上の強風域が広がったため、
「大型の台風」となった。
また、各地で強風が吹き荒れ、最大瞬間風速は愛知県常滑市で午前5時過ぎに44.2?を観測。また、三重県
尾鷲市でも42?、和歌山県潮岬でも40.4?の強風が吹いた。
東京・大手町でも午前8時40分頃、30.2?、羽田空港付近では午前7時45分頃に34.5?の最大瞬間風速を
それぞれ観測した。
一方、台風に伴い、各地で大雨となっており、東日本では同日昼から午後にかけ、局地的には1時間に
80?を超える猛烈な雨となる見込み。また、9日正午までの24時間雨量は、東北が300?、北陸100?、
北海道が150?とみられており、気象庁で警戒を呼びかけている。
