ホンジュラス関係 今朝の東京新聞と毎日新聞の記事です。

東京新聞



米主導の調停不調
政治混乱続くホンジュラス



[ニューヨーク=阿部伸哉]クーデターでセラヤ大統領を国外追放した中米ホンジュラスの政治混乱が
長期化している。コスタリカのアリアス大統領による調停協議は、無条件の帰国を主張するセラヤ氏と
それを拒否する暫定政権の間で不調に終わり、調停の枠組みづくりを主導した米国は、苦しい立場に
立たされている。



セラヤ氏 再び強行帰国



 ホンジュラスで先月二十八日に起きた政変に対し、米国は「民主化促進」の名目で新米右派暫定政権を
非難する一方、セラヤ氏支援の急進左派ベネズエラなどの介入を防ぐため、ノーベル平和賞受賞者の
アリアス大統領を調停役に本格的な仲介に乗り出していた。
 CNNテレビによると、アリアス大統領は二十三日、「セラヤ氏の復職」「暫定政権との連立政権樹立」
「大統領選の早期実施」を盛り込んだ最終調停案を提示。しかし、暫定政権は「(憲法が禁じた再選を
もくろんだ)セラヤ氏の復職は最高裁が認めない」として署名を拒否した。
 米国はホンジュラスへの最大援助国の立場を利用し、暫定政権に「重大な事態を招く」と調停案受け入れ
を迫ったが、影響力を発揮できなかった。周辺の左派政権からは「暫定政権の時間稼ぎに手を貸した」
(カストロキューバ国家元首)との批判が出ている。
 セラヤ氏は同日、滞在先のニカラグアの首都マナグアで会見し、「妥協の時は過ぎた」と述べ、協議終結
を宣言。車でホンジュラスとの国境に向けて出発した。暫定政権は国境付近に外出禁止令を出し、セラヤ氏
の入国を実力阻止する構えで、再び予断を許さない状況となっている。セラヤ氏は今月五日にも飛行機で
帰国強行を試みたが、空港が軍に封鎖され失敗している。



写真 23日、ニカラグアの首都マナグアホンジュラス大使館から、国境に向け車で出発するセラヤ大統領。
左はベネズエラマドゥロ外相=AFP・時事



毎日新聞



陸路で帰国目指す
セラヤ氏 暫定政権阻止へ
ホンジュラス



ハバナ庭田学] AP通信などによると、中米ホンジュラスのクーデターで国外追放されている左派、
セラヤ大統領は23日、隣国ニカラグアの首都マナグアから陸路でホンジュラスとの国境に向かった。
週末にも帰国を図る可能性がある。同国の暫定政権は同日、国境地帯に夜間外出禁止令を発令し、
帰国を阻止する構えを示している。
 セラヤ氏の国境へのキャラバンには、ベネズエラ外相やニカラグアの元左翼ゲリラ幹部のほか、
支持者や報道陣が同行。帰国ルートは24日に決定するという。
 セラヤ氏側と暫定政権を仲介するコスタリカのアリアス大統領は22日、双方に対し改めて話し合いを
するよう合意案を提示。だが、暫定政権はセラヤ氏の大統領復帰について譲歩する姿勢を示さず、
交渉がまとまる見通しは立っていない。
 6月28日に国外追放されたセラヤ氏は今月5日、空路でホンジュラス入りを目指したが、首都
テグシガルパの空港着陸を暫定政権に阻止された。今回の出発地ニカラグアは元左翼ゲリラ政党の
サンディニスタ民族解放戦線(FSLN)が政権を担っており、セラヤ氏帰国を支援している。







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