鳩山内閣が発足 読売新聞一面トップ記事です。
「脱官僚の政治に」
「公約」10年度分 財源7兆円 自信
民主党の鳩山由紀夫代表(62)は16日午後、国会で首相指名を受け、第93代、60人目の首相に就任した。
首相は直ちに組閣を終え、同日夜の皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、民主、社民、国民新党3党の
連立による鳩山内閣が発足した。首相は就任の記者会見で、民主党が衆院選政権公約(マニフェスト)に
掲げた「子ども手当」やガソリンの暫定税率廃止などに最優先で取り組む考えを表明した。そのために、
2010年度予算案について各省が8月末に提出した概算要求を根本的に見直す考えを示した。
野党第1党が衆院選で過半数を制し、政権交代を果たしたのは戦後初めて。日本政治は大きな転機を迎えた。
首相は16日夕、首相官邸で就任の記者会見に臨み、「とことん国民の皆さんのための政治を作る。そのため
には脱官僚依存の政治を実践しなければいけない」と決意を語った。そのうえで「いろいろな試行錯誤の中で
失敗することもあると思うが、国民は辛抱強く新しい政権を育ててほしい」と延べ、協力を呼びかけた。
「子ども手当」など新政権で取り組む政策に必要な財源については、「初年度(10年度)の7兆円余りは十分
メドが立つと確信している」と述べた。10年度予算編成に関し「（概算要求は）ゼロベースで考え直す」と
したうえで、「年内で編成できるスケジュール感で臨む」とした。一部事業の執行が始まっている09年度補正
予算も事業の凍結など見直す考えを示したが、「地方で(事業を)止めて大きな影響が出るものには配慮する」
と語った。
民主党は、予算などの骨格を策定する国家戦略局(当面は国家戦略室)と、無駄遣い排除のため行政全般を
見直す行政刷新会議の二つの機関をあらたに設置し政治主導で予算のあり方を抜本的に見直す方針だ。
組閣に先立ち首相は社民党の福島党首、国民新党の亀井代表と首相官邸で会談し3党の結束を確認した。
