二輪で12年 五大陸走破 東京新聞の記事です。
作家・戸井十月さん帰国「死ぬまで旅続ける」
一九九七年からオートバイで世界の五大陸を走破してきた作家の戸井十月さん(61)が四日、
最終のユーラシア大陸横断を終え、帰国した。
「世界中の道端の風景を見てみたい」と壮大な夢に挑んでから十二年。
帰国会見で「大陸規模の旅は終わりだけど、行ってみたい場所は五大陸にまだいっぱいあるので、
死ぬまで旅は続ける」と目を輝かせた。
七月初めにポルトガルのロカ岬を出発。地中海の国々を抜け、八月中旬にイラン到着。
その後、中国、モンゴル、ロシアと約二万八千?を駆け抜けた。
「今回が一番過酷だった」と戸井さん。シベリアでは寒気団が例年より早く襲来。
零下続きの中、雪と氷の道でオートバイがなかなか進まず、転倒の危険にも何度か遭った。
出発前に「最大の難関」と話していた標高三千七百?の中国・天山山脈越えは、空気が薄い
ため呼吸が苦しく、雪や雨でぬかるんだ悪路に体力を消耗した。
「オートバイは四輪車とは周りの見え方が違う。
道をずっと走ってみないとその国のことは分からない」と戸井さん。
「自分のわがままな目標が達成できたのは、家族や友人、(オートバイの提供などで)ずっと
サポートしてくれたホンダのおかげ」と述べた。
旅の模様やテレビの放送予定などは戸井さんのホームページ「越境者通信」へ。
北 米 1997年5月〜9月 31,430km
オーストラリア 1998年7月〜8月 12,670km
アフリカ 2001年2月〜6月 28,500km
南 米 2005年5月〜8月 32,000km
ユーラシア 2009年7月〜11月 28,000km