ワシントン条約締結国会議 海への規制 顕著に 東京新聞の記事です。

漁業国・日本に警戒感
[ドーハー=共同] カタール・ドーハで開催中のワシントン条約締結国会議は14日、各国から提出
された42提案について議論することを決めた。
 焦点となっているクロマグロなど魚類計9種や宝石サンゴが規制対象として提案されるなど、
近年になり水産物へと関心が向かうワシントン条約の傾向が顕著になった。
 「『日本人は野蛮』というメッセージになっており、残念」。締結国会議の開幕を前に、日本の
イルカ魚を批判した米映画「ザ・コーブ」が米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞。
赤松広隆農相は、ワシントン条約で日本の食文化に深くかかわる魚類が多く取りざたされている
ことと、米映画界の動きを同一線上にとらえ、不快感を示した。
 ワシントン条約による規制は、これまでジャイアントパンダやトラなどの陸上の希少動物が中心
だったが、2000年代に入ると、ジンベエザメヨーロッパウナギなど海洋生物が対象となり始めた。
 世界自然保護基金(WWF)など環境団体の間には「海洋生物は野生生物の大半を占める割に、ワシン
トン条約に十分に反映されていない」との認識があり、規制拡大を後押ししている。
 一方、海域世界研究が専門の名古屋市立大の赤嶺淳准教授は、「陸上の大型動物はほぼ規制し尽く
された。陸上に対象がなくなってきたので目立つサメやマグロに移ってきているのではないか」と
背景を分析する。
 今回の会議では、商業取引が盛んなクロマグロにまで議論が及んだことで、新たな局面を迎えて
いる。漁業関係者は「ワシントン条約はどこまで手を広げるのか」と懸念している。






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