ヴァジェ・デ・アンヘレスで2回目の土産アンケート調査を行いました

昨日の日曜日は、ヴァジェ・デ・アンヘレスのお土産屋さんに対して、聴き取り調査を行いました。
前回の7月13日に比べて、外国人観光客の姿が目立っていたように思えました。首都テグシガルパ
トンコンティン空港が、再利用されるようになったことの影響が現れていたのかも知れません。



ヴァジェ・デ・アンヘレス行きのバスには、ラピィディートと呼ばれる小型バスもあって、同じく
サン・フェリペ病院前のガソリンスタンドから出ています。速いという意味のラピドを可愛らしく
した表現で、何となく親しみが持てます。お釣にならないように12レンピーラをピッタリ支払ったら、
足りないと言われてしまいました。年齢割引は適用されるものの、料金そのものが上がっていました。
一般が20レンピーラ(約120円)で、60歳以上は、15レンピーラ(約90円)になっていました。
それでも、バスは、満席でした。料金にかかわらず、既に庶民の足として定着しているのでしょう。



ヴァジェ・デ・アンヘレスでは、時間が限られた中でのヒアリングとなりました。一部の人達には、
体育館という名で知られている大きな店に入りました。店自体は、並びの5軒の土産店との共同組合に
なっているそうです。質問に応えてくれたのは、8年目に入った店員さんでした。この店で取り扱って
いる品物は、約300種類だそうで、それぞれの品物にオーナーがいるそうです。値札には、それぞれ
オーナーの番号が記されていて、販売する度に、ノートに記入する仕組になっているそうです。
ですから、月毎に、どの品物が何点売れたのかが分かりますし、最初に持ち込んだ数から、販売された
数を引けば、後、何点、店に残っているかという在庫管理の役割も果たしていることになります。
商品の価格設定は、全て、それぞれのオーナーの判断によるものだそうです。



お店は、単に場所を提供しているだけだと、言えるかも知れません。
従業員の固定給料部分というのは微々たるものだそうで、給料の仕組そのものとしては歩合制で、
土産品を販売することによって、数パーセントのコミッションを得ることになるそうです。ですから、
積極的に売らないことには、話にならないと思われるのですが、お客様に対しての商品説明などは
行わないそうで、完全に受身のビジネスのようです。若しかしたら、ビジネスという感覚すら働いて
いないのかも知れません。



しかし、300種にも及ぶ商品のコード番号を覚えるというのは、それだけで、大変なことだと思います。
8年経験のベテラン店員ですと、全ての商品を把握していることになります。そうした能力と実績を
見込まれて、他の店からの引抜がないかと、不躾な質問をしましたが、返ってきた言葉は、意外なもの
でした。ここは、共同組合で、確かに給料自体は低いものの、社会保険などの付加価値があるが、他の
お店の場合には、少し位給料が良くても、福利厚生などもないため、一概には比較できないというもの
でした。それに、現在、ここの店員であることの身分は、こちらが考えているより価値があるようで、
コネではないけれど、簡単には、このポストにつけないとも言われました。



一方、ホンジュラスマヤ文明に目をつけて商品化を図っているお店もありました。長い間、他の店で
働き、ノウハウを身につけてから独立されたそうです。店を始めてから今年で8年目になるそうですが、
デザインのオリジナリティに腐心されていました。ここには、他店との差別化という考え方が、しっかり
あるようです。



お土産P/Jの主目的は、より良い商品の開発にあるのですが、例え良い商品を開発出来たとしても、店側の
考え方や、従業員の意識レベルが、重要な位置を占めてきます。幸か不幸か、ホンジュラスには、まだまだ、
他の地域を知らない人がたくさんいるように思えます。同じ県で生まれて、同じ県で人生を全うするのですが、
そのこと自体は、もしかしたら幸せなことなのかも知れません。
ただ、外国人を相手にビジネスをするとなると、単に井の中の蛙では、ことは済まされないことになります。



お客様が購入された商品を、品物毎にノートにつけるというやり方は、自分達店側には都合が良いのかも
知れませんが、その分、たくさん買物をされたお客様ほど、長い時間、待たされてしまう結果となります。
レジ入力での管理など、多少の機械化が望まれるところです。全ては、基本となる考え方によるのですが、
ここには、顧客第一主義などという感覚は、まだ無きに等しいように思われます。



生の声のアンケート結果が待たれますが、もしかしたら、この土産P/Jは、思っているより遥かに長い道のりの
一歩を、踏み出しているのかも知れません。







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