今朝のテレビで、北京オリンピックの開会式を見ました。

テレビのスイッチを入れたところ、壮大なスケールの画面が現れました。
直ぐに、それが北京オリンピックの開会式だと分かるものでした。テレビ画面の右上に、生中継の文字が
ありました。大勢の人達を動かした光のデザインがオリンピックスタジアムを幻想的な空間に仕立てて
いました。光が、これまでのスケールを遥かに凌いで、立体的にも表現されていました。地球を表して
いたのでしょうか、その上をワイヤーでつるされた人達が、横になって飛び跳ねていました。伝統的な
太極拳やピアノにスポットライトが当たっていました。それに、男性歌手、女性歌手による歌唱や宙吊り
などもありました。一度にたくさんの花火も打ち上げられるなど、夜空にも華やかさを添えていました。



その名の由来通り、世界の中心である中国を演出するかのように、それこそ国の威信をかけた開会式の
ように思えました。世界中が注目しています。また、北京オリンピックに参加するために、世界中の国々
が、中国にやってきました。中国の数千年に及ぶ歴史の中でも、こんなことは最初で最後のことなのかも
知れません。それこそ、時代が異なれば、世界中の珍しい品々の貢物がうず堆く積まれていたかも知れ
ません。返礼よろしく、中国という国を1人1人に印象付けるのに、壮大な人海戦術も図られていました。
オリンピックの開会式が、どこまでエスカレートしていくのかは分かりませんが、自国を世界にPRする
のに、これ以上の舞台はないかも知れません。



全てが、国のイメージ戦略につながります。主催国の中国はもちろんのこと、参加国も民族衣装でアピール
するなど、自国の良いPRの場となっています。
日本も、東京オリンピックでは、選手団は整然とした行進だったように記憶していますが、その後は、意識
して自然体で歩いているかのように思えます。今回の北京オリンピックでも、とてもリラックスしたものの
ように映りました。一糸乱れぬ行進というのは、見る人によっては、かえって脅威を与えてしまうことに
なるのかも知れません。偶然なのか、演出だったのかは分かりませんが、ここでのイメージは、即そのまま
国のイメージになって、全世界に伝わってしまいます。少しずつイメージチェンジを図っているのかも知れ
ません。日本の次に、台湾が紹介された時には、一際大きな拍手が送られていました。選手が手に持っていた
のは、台湾の国旗ではなく、国の花である梅がデザインされたものが使用されていたようです。



新聞紙上で見る中国、韓国、台湾など隣国との関係というのは、何となくギクシャクしたもののように映ります
が、数字が語る旅行業2007によりますと、主要デスティネーションへの日本人海外旅行者数(受入国統計)の
1位は中国(339万人)で、2位には、韓国(244万人)、そして、台湾(112万7000人)は、7位にランクされて
いますが、香港やハワイを除くと5位になります。いずれの国とも、海外旅行先という観点から見ると、極めて
良好な関係が続いていると言えるのかも知れません。



図らずも、北京オリンピック開会式の生中継を見ることが出来ましたが、実は、先日、コスタリカで生活されて
いたKさんご家族に、同国の旅行事情を教えていただいたのですが、その時に、ご子息のJさんが、テレビでも
コスタリカの様子が分かるし、情報が取れるからと、コスタリカのチャンネル93に合わせてくれていました。
いつも見ているチャンネル10とチャンネル11にも合わせてみたのですが、普段通りの番組で、オリンピック中継
ではありませんでした。若しかしたら、オリンピックには関心がないのではないかと勘違いしてしまいましたが、
ホンジュラスでは、チャンネル5がオリンピック中継の番組だと教えられました。



もう一つ勘違いしてしまったことは、今日のヘラルド紙の一面も、オリンピックの記事ではなかったということ
です。考えて見れば、ホンジュラスと中国では、時差が16時間もありますから、当然と言えば、当然なのかも
知れません。



それにしても、生中継ですから、同じ時刻のはずだと思うのですが、16時間後の出来事を、その日の朝に観て
いることになります。否、時刻は異なるのですが、同じ場面を観ているということになります。
何とも奇妙な感覚です。



ホンジュラスでは、オリンピックのことが、あまり話題にはなりませんので、周囲の人に尋ねたところ、
どうやら本音の部分では、サッカー以外のスポーツには、関心が薄いようです。そのサッカーには、
ホンジュラスチームも出場します。恐らく、そこでは、さぞかし大変な盛り上がりを見せるものと思われます。



明日の新聞の一面が、どのような扱いになるのか、少し気になってきました。








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