ウティラに来ました。

クリスティーナの車内では、深呼吸が出来ました。心配していたバス酔いは、全くありませんでした。
あのバスに酔ったのは、やはり、スプレーの臭いが原因でした。恐らく極めて少数派に属しているのでしょう。
ですから、バス会社に、スプレーを使わないことを申し入れても、相手にされないかも知れません。
自分で気をつけるしかなさそうです。ランク的には、高級なバスでも、臭いを感じる人にとっては、利用出来
ないことになります。それに、窓を開けて走れないバスは、要注意ということになりそうです。



朝は、ちょっとしたハプニングが、ありました。
クリスティーナの発着所に到着したのは、5時45分を過ぎていました。荷物の受付は、30分前から行われると
聞いていました。乗車券は、昨日の内に購入していましたから、直ぐに荷物を預けることが出来ました。
荷札は簡単なもので、布地のテープに番号を書いて、荷物に貼りつけるというものでした。



出発には、まだ間があります。周囲の写真を撮っていたら、荷物を預けたバスが動き出しました。慌ててバスを
止めて、中に入ったのは良いのですが、指定された席には、もう他の人達が座っていました。ここでやっと、
5時45分の始発バスが遅れていたことが分かりました。乗車券を見せていましたので、6時15分発のバスだという
ことは、分かっているものと思い込んでいましたが、お互いに確認していませんでした。幸い、後ろの方の席が
空いていましたので、このバスを利用することにしました。やり取りを見ていた人から、席を薦められて、その
席に座りました。



彼は、これからホンジュラスでは、誰もが憧れているロアタンへ行くそうです。遊びかと思ったら、仕事でした。
建設労働者で、このバスに仲間が10数人乗り込んでいるそうです。現在、ロアタンでは、空港と港湾二つの工事
が進められていて、いずれも、2年後の開港を目指しています。



これから、数ヶ月は、単身赴任となるそうです。奥様と、大学帽をかぶらされた8歳の男の子、そして、5歳の
女の子の、それぞれ小さく切られた写真を見せてくれました。ホンジュラスでは、結婚する前は、一定期間の
同棲生活があるのが普通なようで、彼の場合は、同棲2年後に結婚して、12年が経つそうです。
月収は、約8,000レンピーラ(約48,000円)で、奥様は専業主婦だそうです。以前、ラジオタクシーの運転手さん
から聞いた話では、4人家族の場合、食費だけで、月に5,000レンピーラ(約30,000円)必要だそうです。持ち家
なら、年齢の割には、良い収入と言えるのかも知れません。



テグシガルパを午前6時に発って、シグアテペケ着8時30分、約30分休憩後、テラには、11時30分着でトイレ休憩、
そして、目的地ラ・セイバには、13時頃に到着しました。181レンピーラ(1,086円)の快適なバス旅行でした。
ラ・セイバは、テグシガルパとは異なり、じっとしているだけで汗がにじんできました。



ウティラへ行くのも、ロアタンへ行くのも、船は、同じ港から出ていました。



ウティラ行きは、年齢割引乗車券を購入するためには、居住証明の提示を求められました。
400レンピーラ(2,400円)のところ339レンピーラ(2,034円)でした。こちらは、エコ志向の港とでも言えば
良いのでしょうか、中央の事務所を取り囲むような形で、木のオープンスペースのベンチで船を待ちます。
一方、直ぐ向かいにあるロアタン行きのターミナルは、冷房が効いていて、中には、売店もありました。
待合室に入るためには、航空機に乗る時と変わらない装置の荷物検査まで行われていました。



船は、出発時間の16時00分を30分ほど過ぎて出発しました。
一番前の甲板に陣取っていたら、係員から波を被るからと注意を受けました。振り返った瞬間に、帽子を飛ばさ
れてしまいました。エルサルバドル藍染で一旦は、生き返った帽子だったのですが、あっという間に波間に
消えてしまいました。思っていたよりずっと波が高く、デイパックが滑り落ちてしまう危険を感じて、船の中に
入れました。



船の中の部屋には、臭いがあります。船は、結構揺れていました。
後方のデッキで横になっていましたが、その内、眠ってしまっていたようです。起きたら、もう薄暗くなって
いました。急に気持が悪くなってしまいました。でも、この間のバスよりは軽いものでした。何でも、いつもは
1時間ほどで到着しているそうですが、今日は、2時間かかっていたようです。



何はともあれ、憧れていたカリブ海に浮かぶイスラス・デ・バイアの島々の一角、ウティラ島に来ることが
出来ました。








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