MeMの成果発表セミナーに参加させてもらいました。




MeMとは、地方女性のための小規模起業支援プロジェクトというプロジェクトの略称です。
ホンジュラスの中でも貧しいと言われている地方で、JICA専門家の方々が、5年に亘って地方の女性達の
自立支援を指導されてこられました。その成果発表が、ホンジュラス マヤ ホテルで開催されました。



昨年は、6月と9月の2度、コパン・ルイナスへ出張しました。当時、専門家としてMeMを担当されていた
Nさんに、自立した女性達が仕事をしている現場まで案内してもらっていましたので、MeMのことに
関しては、親しみを感じていました。確か、コパン・ルイナスから車で小1時間ほど離れたラ・ピンターダ
という所だったと思います。



今回のセミナーは、仕事の面では、直接的には関係は薄いのですが、ヴァジェ・デ・アンヘレスのお土産
プロジェクトに関係していることから、参加させてもらいました。



JICAホンジュラス事務所S所長始め、INFOP(国立職業訓練機関)のR校長代理、また、PRAF(家族支援
プログラム)のO代表がスピーチされました。



小規模とはいえ、起業するということは、経済活動に身を置くということになります。従業員というより、
企業を運営していく立場になります。あの人達のことを思い起こしていました。もし、こうした支援の手が
なければ、恐らく、主婦なり、母親として、一家を切り盛りし、それこそ十年一日のような日々を過して
いたのではないかと思われます。



経済活動ですから、利益が出ることもあれば、損失を被ることもある訳です。
万一損失が出た時には、どうやってカバーするのだろうと思いました。皆、何がしかの収入につながれば良い
と思って始めたに違いありません。恐らく、損失の覚悟など、初めからないのではないだろうかと思いました。



日本全体が貧しかった頃は、内職という仕事がありました。当時、連続した時間を働くことの出来ない主婦に
とっては、自分のペースで仕事が出来る内職というのは、それなりに便利なものでしたが、その賃金たるや、
極めて低かったように記憶しています。



時代も場所も全く異なりますが、何だか懐かしいテーマを見るような思いがしました。起業を、どのように判断
されているのかは分かりませんが、感覚的には、経営よりも内職の延長の方が現実的なように考えて聴いていま
した。もちろん、それで物足りないと思えるようだったら、小規模起業志向は、本物なのかも知れません。



最終的なリスクは、負いたくない。それほど多くなくてもいいから、自分で作ったものが何がしかの収入に
なれば嬉しいという考え方に立つと、起業というより、内職感覚かな、などとも思います。そう考えると、
観光客を相手にするお土産の話に結びついてきます。



イグサで作った人形は、売れなくてもストックできます。機織で作った布地もある程度、保存できます。
作り続けることで、文化を継承できます。技術も向上していきます。技術が上がれば、他では真似が出来ない
ような、更に高度なものや独自性を発揮していくことができます。ホンジュラスでは、ちょうど今頃の10月後半
のこの時期からクリスマスモードに入っていきますので、一つ売れて弾みがつけば、ワンシーズンで、かなり
売れることも期待できそうです。それに、例え売れなくても、かかっている経費は、材料代だけですから、
それほど負担にはならないかも知れません。



観光振興の立場から、また、ヴァジェプロジェクトのメンバーの一員として、観光客向けのお土産の話しで、
MeMのグループの皆さんと、何か結びつくようなことがあれば、嬉しいと思いました。








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