初めて、国立ホンジュラス自治大学へ行きました。

国立ホンジュラス自治大学は、オリンピック村の直ぐ隣にありました。
もしかしたら、アパートから見えていたのかも知れません。これほど近くにある大学なのですが、これまで
行く機会がありませんでした。



観光庁中央情報センターのAさんから国立ホンジュラス自治大学で、手工芸の文化祭をやっているという
情報を得て、初めて訪れることが出来ました。



Aさんから紹介されたRさんとは、7時40分に待ち合わせていました。お互いに名前と携帯番号しか知り
ません。広い大学の構内では、偶然には会えません。連絡をとり、動かないで待っていました。



1号建屋前のスペースに、土産物のテント村が出来ていました。
ステージは、この日のために設営されたのか、常設なのかは、聞きそびれてしまいました。午前8時には、
どの店も準備が整っていたようです。Rさんは、ここの教授かと思ったら学生でした。仕事をしながら、
大学に通うのは、ホンジュラスでは、普通のことなのかも知れません。観光庁にも、夜間は学生になる
人がいます。



イグサで作った民芸品を見て、サンタバルバラを思い出し、声をかけました。
渡されたパンフレットには、PRAF(PROGRAMA DE ASIGNACION FAMILIAR)と書かれていました。貧しい家庭
に、健康と教育という基本的に必要なことを満たすための家族計画と訳せばよいのでしょうか、簡潔な
スペイン語表現を補うためには、その背景を知らないと訳せないように思えてしまいます。



PRAFは、貧しい人のための政府機関だそうです。Gさんは、そのPRAFの職員で、未婚で子供を抱えている
など、生活に困窮している女性を担当されていました。



そうした貧しい女性達は、NGOで訓練を受けて、先ず技術を習得することになるそうです。そのための費用
は、PRAFが支援するそうです。また、最初の材料購入費用だけは、無料で支給されるそうです。技術を習得
した女性達は、10人以上20人までの範囲でグループを作り、本格的な生産活動に入ることになります。
その際、その事業計画に合わせて、低金利の活動資金が貸し付けられます。1回が1年から2年で、6回まで
認められているそうです。それだけの試行期間があれば、その後は、自分達で運営していけるものと判断
されているようです。先月、JICAホンジュラス事務所の支援で活動が行われてきていたMeM(女性の
ための自立支援プロジェクト)の最終発表会がありましたが、Gさんも、会場のマヤホテルにいたそうです。



技術を持てた女性達は、グループを作り、自分達でも販売先を開拓しながら、PRAFでも売ってもらうそうです。
PRAFでは、販売手数料などは、とらないそうですから、自分達の作品の良い展示機会ともなるようです。



詳しい理由は分かりませんが、ホンジュラスには、確かに、未婚の母親がとても多いように思えます。
中には、確固たる仕事をしている人もいるのですが、特に地方などの場合では、仕事を持つことが難しい
ようです。そうした人達には、とても良い制度のように思えます。



Gさんは、そのような貧困撲滅の最前線で仕事されていることになります。
土産品は、主に観光客が買うものです。観光客には、当然ホンジュラス人もいますが、海外からの観光客に
期待が集まります。そうした観光客をたくさん呼べるように、観光を促進していかなければと強く思いました。



それにしても、スポット、スポットで、既にそうした芽があり、頑張っている人達がいます。その芽を結集
させていくことを考えなければとも思います。言うのも思うのも、とても容易いのですが、これを実現させて
いくとなると、フリーハンドで動ける人でないと、なかなか難しいようにも感じてしまいます。



サモラノで会った人が、果実で作ったワインを販売していました。レンカの人達もワインを持参していました
が、伝統の布でワインを包んでいました。差別化の工夫が見られたことは、収穫でした。



25日には、ヴァジェ・デ・アンヘレスのINFOPで、JICAボランティアの土産プロジェクトメンバーによって、
土産品への提案が行われる予定です。まだまだ、それぞれが、小さな点にしか過ぎませんが、ここにきて少し
ずつ結ばれてきています。そうした小さな一歩を大切にしていきたいと思っています。





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