ホンジュラスのコパン・ルイナス遺跡がNHKで紹介されていました。

NHKには、世界遺産への招待状という番組があり、ユネスコ世界遺産が紹介されています。日曜日の再放送
でしたが、マヤ遺跡の紹介で、グアテマラのキリグア遺跡、ホンジュラスのコパン・ルイナス遺跡が紹介され
ていました。



グアテマラの鮮やかな色彩の民族衣装ウィピルは、機織で片面4ヶ月かかるそうです。一番大切な色は、血の
色の赤だそうで、王や貴族が身にまとっていたそうです。コチニールというカイガラムシの一種が、赤の染料
として使用されていました。赤は、東の方位も表すようです。ちなみに、黒が西で、中心は、山や森を表す緑
だそうです。ウィピルの複雑な模様のデザインは、全て頭の中にあるそうで、その技術は、代々伝えられて
いるそうです。



キリグア王国のキリグア遺跡には、カック・ティリウ王のステラがありました。また、重さ20トンという石に
獣形神が刻まれていました。近くを流れるモタグア川の中流では、今でもヒスイが取れるそうで、川の石を
ハンマーで叩いて、響いてくる音の甲高さで識別するそうです。現在では、ヒスイを切るのに、ダイヤモンド
の刃が使われていますが、当時は、どのようにして切っていたのか興味が持たれます。



切ると言えば、キリグア王国のカック・ティリウ王が、コパンの13代目の王、18ウサギ王の首を切ったことが
ステラに記されていました。



舞台が、2000文字を超える神聖文字の階段で知られるコパン・ルイナス遺跡に移ったところで、ホンジュラス
30年間暮らされ、王の墓も発見されたという中村誠一先生が番組を案内されていました。墓では、骨と一緒に、
赤の土器と真っ二つに割られたヒスイが発掘されたところでした。



16号神殿は、マルガリータ神殿と呼ばれ、初代王ヤシュ・クック・モが、神の化身と言われるケッツァールの
緑と、太陽神の化身と言われるコンゴウインコの赤を身につけていました。軍隊を持たず、カリスマ性だけで
民衆を束ねていた王にとっては、権威を示す大切な道具だったのかも知れません。また、コンピューターグラ
フィックで神殿の赤の色が復元されていましたが、緑の森の中に浮かぶ赤の神殿は、違和感を覚えるほど
目立っていました。



5世紀から9世紀に栄えたと言われるコパン王国の人口は、3万人だったそうです。 







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