NHKテレビ番組「危機の核心とは何か」を見ました。

NHK「危機の中で未来を考える」シリーズ番組の第1回目で、ミッテラン大統領の特別顧問、経済学者、思想家、
歴史家、また、21世紀の歴史など多くの著書の作家ジャック・アタリ氏への緊急インタビュー番組でした。
ジャック・アタリ氏は、米国に金融問題が起こることを予測していた1人だそうです。



ジャック・アタリ氏は、グローバルなルールを持たないで、グローバルな市場を持ったことが問題だとインタ
ビューに応えていました。国家に法律が必要なように、グローバルな市場には、グローバルな規制が必要と
指摘していました。



アメリカ人の文化にも触れて、米国には、I canという言葉に代表される肯定的な文化があり、自分達には、
やれないことはない、道は必ず開けるといった積極的な文化や、楽観視、長期的な視野の欠如といったことが、
そうした背景にあったとも話していました。



誰も止めることができなかった米国の金融機関の異常な過熱については、その当時では、仮に事態が分かって
いたとしても、そこに参加しないということは、目の前にある利益を、みすみす競争会社に渡してしまうこと
になるため、金融機関といえども、リスクに目を閉じることもあるものと応えていました。
そのことを、昼間なら、高速道路に大小の石があっても、ある程度避けることができるが、当時の米国の関係
金融機関は、夜間にライトを消して、その高速道路を走っていたと喩えていました。



オランダは、かって、チューリップへの過剰な投資から、経済の混乱を招き、規制することを学習し、その後は、
リーダー的な役割を持った時期があったと、歴史学者としての一面も見せていました。



そして、歴史的な見地から世界の経済が発達してきたスポットを示していました。欧州では、ブルージュが、
宗教や絶対君主に、左右されることなく商業が栄えた最初の地で、次に、確か、ベニス、フィレンツェ
それから、アントワープアムステルダム、そして、現在では、ハイテク、バイオなど4つの分野を合わせ持つ
ロサンゼルスを挙げていました。



日本は、一時期、そうした地位を占めるチャンスがあったそうですが、日本の政治には、世界でリーダーシップ
を発揮していくという姿勢が見られなかったそうです。日本は、もっと海外の声を取り入れて、自分達のものに
していけばいいと話していました。



世界の方向は、民主主義の考え方の方が、人に合っていたことを示しているが、これまで指導力を発揮してきた
米国は、自国の内政問題のために、力が衰えるということではなく、世界における米国の場を縮小していくこと
になるだろうと予見していました。人のことまでは、構ってはおられなくなっていくといったことのようです。



また、中国やインドといった国も、同様に大きな内政問題を抱えているため、世界は、多極化になっていく
だろうと見解を示していました。30年後、現在の60億の人口は、90億人になると予測されていることも、
今後の大きな課題として、合わせて話されていました。



ホンジュラスへ行く前に見たことがあったNHK番組(ドラマ特選ハゲタカ「日本を買い叩け!」「ゴールデン・
パラシュート」など)が、経済危機の今だからこそということで、今日から3日連続でアンコール放送される
そうです。見直していくことで、改めて学習につなげていこうということなのかも知れません。






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