テグシガルパのタクシー運転手F氏とのやり取りを思い出しました。

銀行で順番を待っていた時に、利息表示を見たら、0.25%と書かれていました。大昔のことになりますが、
借りても預けても利息が5%台だったことが強く印象に残っています。1%に満たない利率では、預ける人が
いなくなるのではないかと思ったら、F氏のことを思い出しました。



F氏は、貯金はしないと言っていました。現在は、最低賃金が5,500レンピーラ(約33,000円)に引き上げられ
ましたが、以前は、3,000レンピーラ(約18,000円)でしたので、生活するのが精一杯で貯金どころではない
かも知れません。



一般的に、4人家族の場合の1ヶ月の食費は、5,000レンピーラ(約30,000円)だそうで、晩酌までの余裕はない
と言っていました。タクシー運転手の収入は、最低賃金の倍くらいかも知れません。F氏には、まだ3人の
幼い子供がいますので、教育にもお金がかかります。車が故障することもあるでしょうし、病気にかかる
こともあるかも知れません。



通勤のタクシー代は、1日180レンピーラで月に3,600レンピーラになります。タクシー代を、1ヵ月後に払うと、
そのまま使えるから、貯金したことになるので1ヶ月だけ我慢することを強く勧めたのですが、説得できません
でした。



始めから貯金をするという考え方がないようです。収入があれば、あるなりに使ってしまうようです。いざと
なったら、友達に借りればいいと考えているようです。実際、入院など思わぬ費用が発生した場合は、友人達
が、お金を出し合って助けてくれるようです。



観光庁でも、何度かカンパする機会がありました。ホンジュラスでは、助け合うのが一般的なようです。
助けられたからといって、後日、お礼の言葉がある訳ではありません。お互い様のようです。落語の世界
では、宵越しの金は持たないなどの台詞がありますが、もしかしたら、その時代と相通じるものがあるの
かも知れません。




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