広島・長崎 五輪目指す 東京新聞一面記事です。

核廃絶目標の20年夏開催
 広島市が二〇二〇年の夏季五輪招致に向けて検討に乗り出すことが分かった。同じ被爆地である長崎市との
共同招致の可能性を探る。秋葉忠利広島市長と田上富久長崎市長が十一日に会見し、招致検討委員会の設置を
発表。国内の他都市にも検討委への参加を呼び掛ける。
 秋葉市長が会長、田上市長が副会長を務める平和市長会議は「二〇年までの核兵器廃絶」を提唱している。
両市が五輪招致に正式に名乗りを上げれば、被爆地開催の意義を全面に招致活動を展開するとみられる。
 関係者によると、広島市は十三日、日本オリンピック委員会(JOC)を訪問し、検討の進め方を協議する。
 被爆地での五輪開催をめぐっては、長崎市で八月八日に開かれた平和市長会議総会で、「広島・長崎への
五輪招致の検討」を盛り込んだ行動計画を決定。総会には十八カ国・地域の百三十四都市が参加していた。
また、秋葉市長は九月十一日、メキシコでの国際会議で「核のない世界を祝うための広島、長崎での五輪」
開催に言及した。同市は一九九四年に広島アジア大会を開催した実績がある。
 五輪憲章は五輪開催地の立候補について、一国から「一都市だけが申請できる」と規定。複数都市の共同
開催が可能かどうかなど課題もある。
 十六年五輪の東京招致失敗は「なぜ東京で」の明確な理念を示すことができなかったとの分析が有力だ。
広島市での開催には「五輪を通じて平和を訴える」という強いメッセージがあり、ある国内スポーツ関係者は
「強力な候補になる」とみている。
 二〇年の夏季五輪をめぐり、海外ではローマやドーハなどが名乗りを上げている。東京は再挑戦を明確に
していない。








人気ブログ・ランキングへ