チリ大地震 国際支援が本格化 東京新聞の記事です。

略奪、放火、被災地深刻 事態早期打開求める
[ニューヨーク=加藤美喜] 大地震で七百人以上の死者が出た南米チリに、各国が続々と支援を表明
している。一日はブラジルのルラ大統領が外国首脳として震災後初めてチリを訪れ、バチェレ大統領
と会談。米国のクリントン国務長官も二日、衛星電話などの援助物資を携えて首都サンティアゴ入り
し国際支援が本格化してきた。


 
 チリからの報道によると、ルラ大統領ウルグアイのムヒカ新大統領の就任式に出席した後、チリを
訪問。空港でバチェレ大統領に「連帯」を約束し、野戦病院などの提供を申し出た。韓国政府は同日、
総額二百万?(約一億八千万円)規模の支援を発表。オーストラリアも二日、五百万豪?(約四億円)の
拠出を表明した。
 南米諸国では、アルゼンチンが医療の専門家チームを派遣。ボリビア政府も六十?分の人道援助物資
の提供を発表した。
 チリは南米地域で最も裕福な国の一つだが、今回の大地震では人口の八分の一に当たる二百万人が
被災し、百五十万戸が損壊。経済損失は三百億?に上るとの試算もある。国連によると、バチェレ
大統領の援助要請は具体的で、移動可能な橋や野戦病院、衛星電話、発電機、浄水装置、被害評価の
技術者チームなどを必要としているという。
 被害は特に中部のマウレ州やビオビオ州で大きく、地元メディアによると、チリ第二の都市コンセ
プシオンでは一日も電気や通信が遮断されたまま。家を失った多くの市民が空腹のまま野外で不安な
夜を過ごした。略奪や放火も続き、軍は一日までに夜間外出禁止令違反などで百六十人を逮捕。
同市長は地元テレビに「食料不足が続けば、深刻な治安問題が起きる」と警告。政府に事態の早期打開
を求めた。






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