クロスロード10月号に、米山明希子さんが紹介されていました。

クロスロードは、JICA国際ボランティア情報誌で「CROSSROADS’COLLECTION

JICAボランティアの活動の足跡VOL.18」に、米山さん(ホンジュラス/経済・市場

調査/H19年度派遣)が紹介されていました。



コーヒー豆のアクセサリー



仕様 種類:ネックレス、ブレスレット、ピアスなど

   材料:コーヒー豆、糸など

   価格:ネックレスは約200円、ピアスは約150円

   特徴:ホンジュラスでは前例のない商品だった



ホンジュラスのコマヤグア市地域開発部に派遣された米山明希子さん。

求められていた活動は、農村部の女性たちを組織化し、小規模事業を展開する

ためのノウハウを提供することだった。

「材料をいいものにして商品の質を上げようとしても、都会で売られている商品

には太刀打ちできない」。そう考えた米山さんは、田舎ならではの強みを持った

商品のアイデアを探り始めた。

 米山さんはある日、メキシコから帰ってきた隊員が、コーヒー豆でできた

アクセサリーを身につけているのを目にした。コマヤグア市はホンジュラス有数

のコーヒー産地。「これなら売れる」と思い、コーヒー豆を使ったアクセサリー

の製作に乗り出すことにした。

 まずは試作品作り。特に難しかったのは、糸を通す穴をどう開けるかという点

だった。針で刺したり、ドリルを使ったりと、さまざまな方法を試してみたが、

どうしても豆が割れてしまう。「豆を水でふやかしてから穴を開ければいい」と

気づくまでに数日かかった。

 試作を終えると、20〜40代の主婦20〜30人に製作方法を指導。

彼女たちが作ったネックレスやピアスなどを外国人観光客向けの土産店に置いた

ところ、月に1万円以上の売り上げになった。

 「彼女たちの多くは読み書きができなかったため、在庫管理や売り上げの計算

の指導には苦労しました。でも、彼女たちに共通していたのは『新しい技術を

身につけたい』という強い熱意。楽しみながら商品を作っていました」

 以前は仕事を探したり野菜を売ったりするために1時間もかけて町に出なけれ

ばならなかった女性たち。自宅で仕事ができるようになり、自分たちの時間が

生まれた。

 「現地の人たちと一緒に悩み抜く。そうすることで初めて、彼らのニーズが

何なのかが見えてくるのではないでしょうか。そうすれば、あとは『勇往邁進』

あるのみだと思います」


 
プロフィール

よねやま・あきこ 1980年、東京都出身。

上智大学を卒業後、精密機器メーカーの物流部門に4年間勤務。

2008年3月、ボランティア休暇制度を利用して協力隊に参加。

10年に帰国し、復職。



文=大石美穂






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