横浜縄文土器づくりの会勉強会に参加しました。
8月に、横浜縄文土器づくりの会・星野代表幹事から、横浜市歴史博物館の使命と業務の概要、博物館の現状と課題、
関連4団体の活動状況、そして、横浜縄文土器づくりの会への期待・問題点・要望などについて、横浜市歴史博物館・
井上攻係長にお話をいただきます。私たちが横浜市歴史博物館において活動する上で是非知っておきたい事柄・内容
ですので、万障繰り合わせて出席下さいとの連絡を受けていました。
勉強会は、10月31日の日曜日に、横浜市歴史博物館の工房で行われました。
井上攻係長は、「横浜市歴史博物館における市民協働と横浜縄文土器づくりの会」と題して、上記を網羅されたレジメ、
また、横浜縄文土器づくりの会誌創刊号、横浜市歴史博物館年報、横浜市ふるさと歴史財団概要などから資料を準備され
ていて、項目毎に2時間にわたってお話をされました。井上攻係長は、5年前にも「博物館の置かれた現状と横浜縄文土器
づくりの会の対外指導」を、お話されていました。
資料には、当時の博物館学芸課・今井康博様の横浜縄文土器づくりの会誌創刊号への寄稿文が添付されていました。
博物館がある港北ニュータウン地域は、日本でも屈指の原始・古代遺跡の宝庫で、268か所もの遺跡発掘調査が1971年から
20年間費やして行われたそうですが、調査後には、その大半が宅地や道路に造成されてしまったそうです。博物館に隣接
する大塚歳勝土遺跡は、弥生時代のムラと墓地からなる遺跡で価値が高く国の史跡として保存されたと紹介されています。
そして、横浜縄文土器づくりの会は、1.制作する土器は創作ではなく、実際に出土した縄文土器をモデルにし忠実に模倣
すること。2.縄文土器づくりだけでなく、その時代に関連する見学会や学習会の開催。3.博物館が行う諸事業への協力。
この3点を会則の基本として、1997年に発足しました。
工房では、土器づくり教室や体験学習イベント(勾玉、土偶、縄文ポシェット、小田原提灯、凧、ぞうり、紙漉きなど)が
年間スケジュール化されています。今月以降は、11月13日(土)・14日(日)ぞうり編み、12月11日(土)・12日(日)凧づくり、
来年1月22日(土)・23日(日)紙漉き、2月20日は、新規企画として、土版・土面づくりが予定されています。
横浜縄文土器づくりの会の活動に、対外指導があります。
先月、下末吉小学校6年生約15名に対して土練、成形の土器づくり指導が行われ、11月11日(日)に野焼きが予定されて
います。縄文土器づくりの楽しさを広め、対外的に会の存在をPRする場ともなっています。対外指導されている会員の
方々を、頼もしく思っています。
井上係長のレジメに、市民協働という言葉がありました。
今の時代を現す言葉なのかも知れませんが、横浜市歴史博物館と横浜縄文土器づくりの会との連携は、当初から時代を
先取りしていたと言えるのかも知れません。
13年前は、会の平均年齢に近かったのですが、今では、高める側に回ってしまったようです。つい、会で指導を受けた
小学生達が会員になってくれたらなどと思ってしまいます。高齢化の波は避けられそうもありませんが、気持を若く保つ
ことで、楽しく存続していけるのかも知れません。
井上攻様、貴重なお話と資料、ありがとうございました。
横浜市歴史博物館 大塚歳勝土遺跡公園
TEL:045-912-7777 FAX:045-912-7780
市営地下鉄「センター北」駅徒歩5分
休館日:月曜日
http://www.rekihaku.city.yokohama.jp/