めっきり、落ち葉が増えてきました。
近所の若いお母さんが、幼い子供に、一際大きな落ち葉を見せながら、何か話していました。道の所どころには、落ち葉が重なって
いて塊になっています。大昔の土の道なら、落ち葉も土に還るのでしょうが、今では、ゴミとして袋詰めされてしまいます。
木々も寒々としてきましたが、まだまだ小さな紅葉が、あちらこちらで見られます。落ち葉の季節になると、何故か米国モンタナ州の
小さな町、カリスペルが思い出されます。1987年9月の研修旅行でした。
シアトル、スポケーンと乗り継いで、カリスペルの空港に到着しました。昔の田舎の駅のような空港で10名に満たない一行を迎えて
くれたのは、バスではなく馬車でした。荷台に荷物と一緒に座り込み、ホテルまで、のんびり揺られて行きました。既に肌寒かった
のですが、モンタナ流のおもてなしの配慮を感じながら、秋の景色を眺めていました。
グレイシャー国立公園からマリーナケイ、ヘレナへと進み、人口2名というヴァージニアシティを通過しました。誰かが、夫が市長で
妻が市民だと冗談を言っていました。イエローストン国立公園では、温泉の入り方の話になり、日本人は裸で入ると言ったら、不思議
そうに笑っていました。州の観光女性職員が、ドライバー兼ガイド役を務めてくれていましたが、今ならセクハラに触れてしまいそう
で、とても話題になどできそうもありません。
人口10万の最大都市ビリングスでは、一流ホテルを訪ねましたが、案内されたスイートルームの料金が100米ドルと言われて、日本人
は、全員が唖然としてしまいました。安いという言葉を飲み込んで、その位するんでしょうねというのが精一杯でした。
モンタナ州での走行距離は、確か5000マイルだったと思います。モンタナ州のニックネームは、ビッグスカイ。全米のお金持ちが、
この州で馬を飼育しているとか、新聞、テレビ、ラジオ、電話など現代社会の情報につながるものを一切断つことが売りになっている
ロッジがあるとか言っていました。また、ここから見渡す限りが、自分の土地だという人に会いました。
落ち葉から、モンタナの秋を思い出しました。