お早うございますと、日本語で挨拶されました。
ベリーズ シティのリージェント ストリートには、ベリーズ観光省とベリーズ観光局が通りを
隔てて向かい合わせていますし、ほんの少し先には、ベリーズ国立文化歴史研究所があります
ので、この道は、毎日のように通っています。
特別なことがない限りは、ノーアポイントで訪ねています。ベリーズ観光産業協会からは徒歩
10分ほどの距離ですので、気分的には、電話して都合を聞くよりも歩いた方が早い感じです。
デスクワークを済ませて、ベリーズ観光省へ行きましたが、会えればと思っていた人は不在で
した。同室のジュンさんから、お早うございますと、日本語で挨拶されました。ジュンさんは、
この間開催されたJICA沖縄研修に参加されていました。
正直、敬語の挨拶に驚きました。友達の間では、お互いにお早うと言うだけでも構わないし、
その方が親しさを表すかも知れません。でも、ございますを付けると、とても丁寧な表現になり、
誰に対しても使えることを伝えました。
たどたどしさではなく、ゆっくりした口調で、お早うございますと言われると、何だか深みが
あり人間性にまで奥行きを感じてしまいます。
電子辞書には、御座いますは、ゴザリマスの音便で、有る、また、(で)あるの丁寧な表現と
記されています。日本語というのは、和を以て貴しとなすという、言葉のように、人々が仲良く
やっていくことこそこの世の中で最も尊く大切なことという文化が言葉の中に受け継がれている
ことを改めて感じました。
以前、ベリーズの友人が話す英語で、とても押しの強い印象を受けましたが、その人が話される
日本語を聞くと、とても丁寧で、まるで別人格のような印象を受けたことがありました。
たった一言の日本語ですが、ございますという文化では、とても争いごとには向いていない言葉の
ように思えました。