急遽、北部海岸のテラへ2泊3日で出張することになりました。

テグシガルパからテラまでは、車で8時間ほどです。出発が少し遅れたため、昼食は、チチャロン・デ・
カルネ(豚肉を煮込んだもの)とチチャロン・デ・ロンハ(カリカリに揚げられている豚肉)を買い込み、
車の中で食べ、時間を節約しました。この料理は、食事にも、お酒のおつまみにもなります。



スペイン人は、統治し易いように、太平洋と大西洋の中間にコマヤグアという都市を作りましたが、この
レストランは、そのコマヤグアの少し手前にあります。テグシガアルパから、コマヤグア、サン・ペドロ・
スーラまで、ホンジュラス第1の主要幹線道路ですが、現在、コマヤグア周辺では、道路の拡張工事が行わ
れています。



エル・プログレッソからテラへ入った頃には、すっかり暗くなっていました。
更に、トリウンフォ・デ・ラ・クルスまで足を伸ばしました。波の音が聞こえました。懐中電灯を照らして
もらうと、足元の浜の広さと、きめ細かな白い砂が分かりました。懐中電灯の明かりは、思ったよりも遠く
まで届いていました。



トリウンフォ・デ・ラ・クルスで、昨年8月に、ホンジュラスを代表する歌手のギジェルモ・アンダーソン氏
と一緒に、45日間の演奏旅行で日本を訪問していたというガリフナ男性に会いました。



夕食後、イグアナという名前のディスコへ誘われました。入場料は、1人100レンピーラ(600円)でした。
会場の音楽は、PRも兼ねているのか、外でも聞こえましたが、入った瞬間に、外へ出たくなるような
大音響でした。



ステージで演奏していたのは、カサーベというガリフナ・バンドでした。カサーベは、ガリフナの食の故郷
とも言えるユッカだけで作った代表的な食べ物のことで、バンド名として使われていました。



ガリフナの音楽と踊りを観られたのは、とても幸運だったのですが、最大と思われるマイクのボリュームで、
太鼓の音などは、お腹を直撃する感じでした。しかし、会場の中の人達は、ごく普通に、音楽に合わせて、
踊っていました。



近くにいた人に、音量について尋ねたら、うるさくは感じていないという返事でした。とても大きなズレが
あるように思いました。ところが、飛び出したいと思うほど、うるさく感じていた音でしたが、時間が経つ
につれて、だんだん慣れてきました。



ガリフナの音楽文化は、ユネスコ無形文化遺産として登録されています。
昨年、マヌエル・ボニージャ国立劇場で、「ガリフナの魅力と音楽の夕べ」というコンサートがありましたが、
若しかしたら、音をいつもよりずっと抑えていたのかも知れません。



ホンジュラス人には、当たり前の音響なのでしょうから、ここでのボリュームが下がることは考えにくいので、
この音に適応するしかなさそうです。若しかしたら、ガリフナの音楽というのは、鑑賞するのではなく、一緒
に踊ったり歌ったりして参加する音楽なのかも知れません。






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