ホンジュラスの60歳以上割引は、法律で定められています。




ホンジュラスには、60歳以上の人に対して、割引があります。
高齢者や年金生活者を守るために、60歳以上の年齢割引という法律があります。
当然ホンジュラス人のための法律なのですが、嬉しいことに、この法律は、
ホンジュラスに居住している外国人に対しても適用されることが、明記されて
います。



買物に行った時、Kさんが、支払う段になって店員に割引があるのかを尋ねたら、
店員は60歳以上の割引を言われたものと思って、直ぐに応えてくれました。
確かワイシャツか何かだったのですが、いとも簡単に割り引いてくれました。
それからは、この割引のことを、習慣的に口にするようになりました。



これまで、食事やバス料金などを、経験的に割り引いてもらってきました。
元来値引きを口にすることなど、不得手な方なのですが、そこは外国語なので、
それほどは抵抗を感じることなくできています。お店にとっては、急に値引き
させられる訳ですから、面白くないのではないかと思ってしまうのですが、
不思議なほど、そのような気配は感じられません。気遣いは不要なようで、
言われれば、ごく当たり前のように、処理してくれます。



最も、昼食時など超多忙な時間帯に、ただでさえテキパキと処理できない外国人
を相手に、60歳割引を言い出されたりしたら、レジ操作が必要になり、その鍵を
取りに持ち場を離れ、更に、身分証書の提示を求めて、レジに打ち込まなければ
なりません。それこそ、ヒンシュクものだと思うのですが、店員は、実に堂々と
対処しています。後ろの列も、大分長くなっていますが、誰もクレームをつける
人はいません。それだけ寛大な社会なのでしょう。



店員の方から、あなたは、60歳以上ですかなどとは、絶対に言ってくれませんが、
こちらから一言発することで、局面や事態が変わっていくように思えます。
これには、1年経った今でも、驚かされています。片言でもいいから、何かを
発信するということが、とても大切なようです。



ところが、何時でも、何処でも、この割引が使える訳ではありません。
中には、この法律を知らない人もいます。また、知っていても、適用しない店も
あります。法律だからといって、守らなくても、何の罰則もないようです。



小奇麗な日本食レストランに行った時のことです。
ウエイターに事前に、60歳割引が使えるのかどうかを確認しました。使えるとの
返事を受けたのですが、支払段階になって、割引はないと言われてしまいました。
始めに確認していただけに、納得できず、かなり粘りました。レジ担当者は、
ウエイターは、レジのことは何も知りませんとか、自分は、そのような指示を
受けていないので、判断できないと譲りません。ウエイターもレジも客にとっては、
同じレストラン側の人間で、担当の区別などは知る由もないことを言っても、
理解したがりませんでした。責任者を呼んでくれというと、自分が責任者だと言う
始末で、どこまでいっても平行線でした。



感覚的に分かってきたことは、60歳割引の本人が消費する分は割引の対象になる
ということで、しかも生活に密着していることが必要なようです。あの日本食
レストランは、贅沢な部類に入るのかも知れません。日々の食事を、あそこで
食べなければならないという必然性はありません。店側にして見れば、この店に
来られるのなら、割引などとは縁のない客層ではないかと思っていたのかも知れ
ません。



その後、60歳以上年齢割引の法律文を入手しました。23頁もありました。
割引の率が、こと細かく明記されていました。以下、主な項目の紹介です。



  50%割引対象:レクリエーションやエンターテイメントの入場料
           映画、劇場、博物館、スポーツ観戦、コンサートなど。
           公的なものだけではなく、民間の分も含まれます。
  30%割引対象:月曜日から金曜日の宿泊
  25%割引対象:航空券、地上乗車券、乗船券で、海外の企業も含まれますが、
           国内運行に限定されます。
           観光庁格付のファーストクラス・セカンドクラスレストラン、
           カフェテリアの個人消費の食事と書かれていました。
           病院からの請求書も、該当します。
  20%割引対象:土曜日、日曜日の宿泊



この他にも、60歳以上の権利が、たくさん書かれていました。
また割引ではありませんが、銀行などでは列に並ぶ必要がなく、列の脇にいて、
窓口が空くと、60歳以上と告げて、優先的に受付をしてもらうことになります。





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